日本加圧トレーニング学会2日目のお話。

前回は「日本加圧トレーニング学会」にて、加圧トレーニング発明者である佐藤義昭氏から

最新情報のプレゼンテーション内容をお伝えしました。

前回のブログはこちらから。

 

今回は、2日目の内容、主に「KAATSU GLOBAL社」での活動状況をお伝えします。

「KAATSU GLOBAL社」は、アメリカや世界に加圧トレーニングを広めるため、

KAATSU JAPAN(株)の子会社としてアメリカ・カリフォルニア州に所在しています。

 

KAATSU GLOBAL社は少数精鋭で、加圧トレーニングを広めるために日々奮闘しています。

そんな彼らが日本の加圧有資格者に向けて、ビデオレターを送ってきてくれました。

 

日々奮闘している、とはいっても日本とアメリカでは遠距離なので

どのように活動しているのか、何を感じながら活動しているのか、

私自身も興味があったので、このビデオレターを大変楽しみにしていました。

Stevenのからのビデオレター

Steven Munatones

まずは、KAATSU GLOBAL社のCEO・Stevenからのビデオレターです。

 

加圧トレーニングは、欧米においてすでに「BFR」という名称の偽物が存在しています。

BFRとは、血流を完全に遮断し、止血させてしまう大変危険な方法で、命を落とす人まで存在しています。

BFR=加圧トレーニングという間違った情報まで広まってしまっているそうです。

 

Stevenは、BFRと本物の加圧トレーニングとは全く違うこと、BFRの危険性についてを、

消費者や医師、スポーツコーチなどに直接会って伝えたり、アメリカ政府などには手紙を書き、送り続けていました。

 

その努力が実り、5年後にはやっと、BFRは偽物、本物の加圧トレーニングが存在する。という意識が広まっていき、

アメリカ国防総省や退役軍人省からの理解も得られ、今やクライアントにまでなってくれました。

 

またStevenは、BFRの恐ろしい体験も語ってくれました。

ある日彼は、人気のあるBFR機器があることを知り、それをあえて体験してみようと思いました。

セラピストまでいたので安心かと思いきや、なんとStevenの右手は血流が遮断されて真っ白になり、

完全に止血状態になってしまいました。

その後、彼は5日間も入院しなければならなくなったのです。

右腕に血栓ができ、大変危険な状態でした。

アメリカでの入院は、非常に高額なので、それはそれは色々な意味で、大変だったようです。

 

このように結果として自らの体を張り、未だにBFRが浸透している欧米で、本物の加圧トレーニングを伝え続けています。

Johnからのビデオレター

John Doolittle

次に、Johnからのビデオレターをご紹介します。

 

Johnは米軍のトップであるNavy Sealsに、キャプテンとして25年間在籍していた英雄です。

米軍在籍当時に肩の回旋腱板を痛め、リハビリに加圧トレーニングを用いていました。

そこで加圧トレーニングを知り、その効果に魅せられて、自らKAATSU GLOBALの一員になりたいと名乗り出ました。

彼は「戦闘でたくさんの人を殺した。これからの人生は、たくさんの人を助けたい。」

この想いを強くもち、日々奮闘しています。

 

Johnは、2人の例をあげてくれました。

1人目はJoeです。彼については後に詳しくお伝えしますが、Joeは元米軍エリートで、

戦闘で右側頭部に弾丸を受け、一命は取り留めたものの、左半身に麻痺が残りました。

1年以上、加圧以外の通常のリハビリをしましたが、寝たきりで言葉を話せない状態が続きました。

 

そこで加圧をリハビリとして用いたところ、

神経経路が強くなって言葉を話せるようになり、

杖をついて足をひきづりながらではありますが、自力で歩けるようにまでなりました。

 

2人目に、Romyの例です。

彼も元米軍で、激しい戦闘の末、四肢麻痺が残ってしまいました。

神経障害があり、激しい痛みで眠れないことも非常に悩んでいました。

そこで加圧リハビリを導入開始。

寝る前に彼の妻が彼に加圧をしたところ、眠れるようになったとのこと!

 

Johnいわく、加圧リハビリは主に「体内の血液循環をよくするため。」におこなっているそう。

JoeとRomyに共通していますが、彼らの体の回復は、体内の血液循環改善によるものなのでしょう。

 

またJohnは、現役米軍のトレーニングついてを語ってくれました。

現役米軍は厳しいトレーニングを積んでいますが、

ワークアウトをし、最後の重量ウェイトトレーニングを「加圧トレーニング」に切替えたところ、

非常に画期的な結果が得られる。ということです。

Joeからのビデオレター

最後にご紹介するのは、Joe Lawreyです。

 

Johnのビデオレターでも少しお話されていましたが、彼も元米軍です。

2014年、アフガニスタンでの戦場で15人の部下たちを守るため、自らを犠牲にして

右側頭部に7.6mmの弾丸を受けてしまいました。

 

6か月の昏睡状態が続いたものの、一命は取り留めました。

当時のアメリカ・オバマ大統領からは、英雄の証拠である「パープルハート賞」を受賞。

ちなみにこのパープルハート賞は、通常は殉職者に贈られるそうです。

 

昏睡状態からは脱却したものの、重い左半身の麻痺が残りました。

1年以上の通常のリハビリを続けましたが、寝たきりの状態で、言葉で自分の思いを発することはできませんでした。

 

そんな中、2018年6月、Joeは加圧トレーニングに出会いました。

1日に2回、朝10時と夜7時に加圧サイクルをおこないます。

これを続けることで、体内の血液循環が改善され、神経経路までも強くなり、

なんと彼はしゃべれるようになりました。

 

そして、杖は必要ではありますが、自力で歩けるようにもなりました。

未だに左腕の動きの悪さがあるようですが、朝加圧をしていないと介護者にはわかるようです。

「今朝、加圧した?」

「あー、そういえばしてなかったかな?」

さぼるとすぐバレてしまうようです。

 

以前、昏睡状態だった彼は、加圧を導入したことによって、なんと最近スカイダイビングまでチャレンジすることもできました。

いかがでしょうか?

これが筋トレにとどまらない、加圧トレーニングの力なのです。

彼らのお話はほんの1例で、数え切れないくらいの実例が今この瞬間にも、世界のどこかで起こっているのです。

 

※プロフィール写真はKAATSU GLOBAL社のウェブサイトから、

YoutubeはKAATSU JAPAN(株)のYoutubeページから掲載いたしました。